トピックス TOPICS

紅茶について

紅茶の美味しい淹れ方⑤~ロイヤルミルクティー編~

2023-01-26

こんにちは、Portafortuna♪光琉です。

今回は、紅茶の美味しい淹れ方の最終回、ロイヤルミルクティー編です。

ご存知の方も多いと思いますが、ロイヤルミルクティーというのは和製英語で、英語ではシチュードティー(煮込んだ紅茶)と言います。でも今日ご紹介するロイヤルミルクティーの作り方では紅茶を煮込みません。

ロイヤルミルクティーの美味しい淹れ方

道具

やかん、片手鍋(蓋付)、小鉢、スプーン、茶こし、秤、タイマー、お好みのカップ

手順

①お好みのリーフティーを、秤を使って正確に計量して小鉢にとっておきます。

ミルクティー向きの茶葉(アッサム、ウバ、ケニアなど)で、形状が細かいものやCTC(丸い形状に加工してある茶葉)がおすすめです。イングリッシュブレックファーストなど、ミルクティー向けとして販売されているブレンド紅茶で淹れるのもおすすめです。
当店では、複数の茶葉をオリジナルでミックス(ブレンド)して使っています。
茶葉の量は、ポットティーの時よりも多めにします。当店では約2倍量の茶葉を使っています。
茶葉の種類や、牛乳と水の割合によって必要な茶葉の量は変わります。何回も試してお好みの量を見つけてください。

②片手鍋に秤で量りながら牛乳と水を入れます。まだ火にはかけません。

牛乳と水の割合は1:1~2:1ぐらいで試してください。あっさりめがお好みなら水を多めに、コク深いのがお好みなら牛乳を多めにしてください。当店では牛乳の割合をさらに高くしています。
なお、牛乳は普通の牛乳(超高温殺菌牛乳)で十分です。

③水道水(できれば蛇口に取り付けるタイプの浄水器を通した水道水)をやかんに汲んですぐに強火で沸かします。

汲んでから時間が経った水、沸かし直しの水、注ぎ足した水ではなく、都度、一から全部汲みなおして沸かしてください。ペットボトルに入ったミネラルウォーターより、水道水(空気と炭酸ガスを多く含んでいます)の方が断然良いです。沸かす水の量は多い方が良いですが、ポットティーの時のようにたくさんでなくても大丈夫です。当店では200mlぐらいです。

④湯が完全に沸騰=5円玉大の泡がボコボコしてきたら、茶葉が入った小鉢に少量(当店では一人分30ml)注いで、蓋をして蒸らしておきます(当店では、“一次蒸らし”と呼んでいます)。

⑤一次蒸らしを始めたらすぐに牛乳と水を入れた片手鍋を火にかけ、中火~強めの中火で、ときおりかき混ぜながら加熱します(蓋は不要)。

⑥片手鍋の牛乳と水の表面全体に細かい泡がプツプツプツとたったら(沸騰直前)、火をとめ、一次蒸らしした茶葉を茶液ごとすべてスプーンなどを使って投入し、蓋をして、タイマーを始動。じっくり抽出します(これを当店では、“二次蒸らし”と呼んでいます)。火は消したままです。

二次蒸らしの時間も、茶葉の種類や牛乳と水の割合によって変わるので、何回も試してお好みの時間を見つけてください。当店では5分です。

⑦二次蒸らしの間に、お好みのカップに湯を注いであたためておき、所定の時間の直前に湯を捨て、水滴をふき取ります。

⑧所定の時間が過ぎたら、片手鍋の蓋をあけ、スプーンで軽くひとかきしてから、茶こしを使ってカップに注ぎます。これで美味しいロイヤルミルクティーの出来上がり。

ちょっと一息

さて、ここからは、ロイヤルミルクティーになんとなく似ていて混同してしまうけれど、実際には全然違うミルクティーをご紹介します。

と、その前に、日本ではミルクティーと言いますが、これもロイヤルミルクティー同様和製英語なんですって。英語ではtea with milkが正解だそうです。和製英語って厄介だ。

チャイ

インドで日常的に飲まれている紅茶の飲み方で、茶葉と水を煮立てた後、ミルクを入れてさらに煮込み、最後にたっぷりの砂糖を入れて楽しむ紅茶です。昔、インド国内での茶葉の消費量を増やすために考案された飲み方だそうです。

マサラチャイ

チャイにさらに各種スパイスが入ったものです。日本ではチャイと言えばマサラチャイを意味することが多いですが、インドでチャイと言えばチャイであって、マサラチャイではありません。意外なことにインドではマサラチャイはマイナーな飲み方で、皆さんチャイを飲んでいるそうです。

キリティー

インドのお隣スリランカのミルクティーです。牛乳ではなく粉ミルクまたはコンデンスミルクを使います。キリティーを淹れる作法もパフォーマンス性があって面白いです。コップに砂糖と粉ミルク(又はコンデンスミルク)、抽出した紅茶を注いで甘いミルクティーにします。そのコップを片方の手に取り、もう一方の手には別の空のコップを持ちます。そして甘いミルクティーの入ったコップを持った方の手を高くあげ、その中の甘いミルクティーをドボドボドボッと高い位置から空のコップの方に移し替えます。この動作を数回交互に繰り返します。こうすることで空気を取り込み、甘くまろやかなキリティーが出来上がります。以前、常連のお客様のつてでスリランカの方に当店で実演していただいたことがあります。「あっ!テレビで見たことのある淹れ方や!」って感動しました。あれは、まあまあコツが要りますね、きっと。後片付けも大変だから、当店では不採用です。でも、美味しかったです。

 

紅茶の美味しい淹れ方を5回にわけてご紹介しました。文章にすると面倒そう、難しそうな感じがするかもしれません。でも、実際にはどれもそんなことはありません。ぜひご家庭で試してみて下さい。
それでも「やっぱり面倒やし難しい。でも美味しい紅茶は飲みたい。」と思われる方はPortafortuna♪にお越しください。店としてはそちらの方が嬉しいです!