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キャロットケーキ~マダム渾身の新作ケーキは紅茶との相性も抜群~

2024-01-26

こんにちは、Portafortuna♪光琉です。

ただいま提供中のスイーツ紹介、お待たせしました!今回はようやく新作キャロットケーキです。

 
お待たせってどういうこと!?以前、大阪・阪急うめだ本店の英国フェア2023に行ったときのことを書いたブログの中で触れたのですが、このキャロットケーキはスパイス好きのマダムが時間をかけ、あれこれ試作を繰り返して完成させたマダム渾身の作品なんです。あのブログの中で宣言したキャロットケーキがようやく完成したんです。途中経過は当店のインスタグラムで何回かアップしていますので、気になる方はぜひそちらもあわせてご覧ください。お披露目するまで時間がかかりましたが、その分とっても美味しく出来上がっています。Portafortuna♪の新定番&新名物になる予感です。今回はそんなマダムの力作キャロットケーキをご紹介します。

キャロットケーキって?

でも、そもそもキャロットケーキってあんまり馴染みないですよね?どんなケーキ?ニンジンの形しとるとか、ニンジンをスポンジケーキでサンドしとるとか、ニンジンでバタークリームをサンドしとるとか、ウサギと馬がなんか関係しとるとか・・・否いや、ケーキの材料としてニンジンを使ったケーキです。「え~!?ケーキにニンジンって・・・」「食べたいとは思わんな~」という方も多いんじゃないかな~と思います。でも、これめちゃくちゃ美味しいんですよ。食べないなんてもったいない!紅茶との相性も抜群ですし。そりゃそうです、だって英国の伝統的なお菓子なんですから。伝統的も伝統的、中世の時代にはすでにあったんだそうです。でもブームというか一躍スターダムにのしあがったのは第二次世界大戦中。ニンジンの甘みが砂糖の代わりになるというので、物資不足の戦時中によく作られるようになり、そこから英国の国民スイーツになったんだそうです。

基本のキャロットケーキ

ニンジンを使うなんて一風変わったケーキと思われるかもしれませんが、意外と普通にケーキです。基本のレシピをご紹介すると、まず材料は、すりおろしたニンジン、小麦粉、植物油、砂糖、卵、お好みのスパイス、そして具材のレーズンやナッツです。これらを混ぜて生地ができたら、型(四角でも丸でも)に入れ、オーブンで焼き上げます。焼成後、冷めたらケーキの上面にクリームチーズで作るフロスティング(アイシング)を塗ってキャロットケーキの完成。普通に美味しそうでしょ?
パウンドケーキなんかもそうですが、キャロットケーキも作り手によってバリエーション・アレンジがいくらでも増やせちゃいます。だって小麦粉・植物油・砂糖・スパイス・具材、アレンジし甲斐のある所が盛りだくさんでしょ?なので、英国でも無数のバリエーション・アレンジが存在しています。店の数だけ、作り手の数だけバリエーション・アレンジがあるキャロットケーキ、キャロケマニアがたくさんいるのも納得です。キャロケしか勝たん!なんて人もいますよね、絶対。そういえば、キャロットケーキは野菜を使うってことと、バターじゃなく植物油を使うってことでヘルシーだというんで、アメリカでも近年すっかり人気のスイーツなんだそうです。ヘルシーかどうかは疑問やけどな~。だいたいお菓子にヘルシー求めるなんて・・・どう?

当店のキャロットケーキ


ここからが肝心の当店のキャロットケーキのご紹介です。長いです、お付き合いください。

当店のキャロットケーキの主な材料は、ニンジン、米粉、オートミール、こめ油、砂糖、卵、4種類のスパイス、くるみとレーズンです。

まずニンジンですが、津市産ニンジンを使っています。ただ、これは季節によっては手に入らないかもしれませんので“極力”津市産ニンジンです。これをしりしり機ですりおろします。この時点で相当な時間を費やしました。まずニンジンと粉類との量のバランスです。にんじんが多すぎると水分が増えるのでべちゃ~っとした食感になっちゃうし、少ないとニンジン感が減ってキャロットケーキじゃないし。すりおろす度合いも細かすぎてもダメ、粗すぎてもダメ。おろし金、大根おろし器、チーズおろし、スライサー、フードプロセッサー、手切り、しりしり機、それらを併用などなど試しました。最終的にはちょうど良い具合のしりしり機を手に入れて一件落着。生地の弾力もほどよく、ニンジン感もしっかり、でも総菜じゃなくてケーキなのでニンジンニンジンはし過ぎていないちょうど良い具合です。見た目にもニンジンがはっきり確認できます。「本当にニンジン入っとる~!」なんて言われる方も。

続いて粉。米粉とオートミールを使っています。米粉は三重県産米粉です。オートミール(燕麦)はハンドブレンダーで細かく砕いています。米粉を使っているのはモチっとした食感にするためです。玄米粉で試作してみたら香ばしくて良かったので、他の食材で香ばしさが得られるものないかな~と探していたらオートミールに行き着きました。香ばしいし食感も良くなって一石二鳥です。

基本のレシピでも油分はバターではなく植物油ですが、当店ではこめ油を使っています。米粉を使ってますからね。

砂糖は、国産砂糖を2種類使いです。程良いコクもあるし、自然な甘さがキャロットケーキに良くマッチします。最初の方でも書きましたが、砂糖の代わりにニンジンの甘みを活かすケーキなので、ガツンと甘いのではなくじんわり甘く仕上げたいな~と色々探っていたら、国産砂糖のダブル使いに辿り着きました。

卵はいつも使っている平飼い有精卵です。もちろん三重県産です。

そして味の決め手スパイス。これまで何度もご紹介していますがマダムは大のスパイス好きです。よくもまあこんなに試す気になるもんやと思うぐらい試して、最終的にはもちろんマダムの好みに落ち着きました。やっぱり好きな人が決めるのが一番です。めっちゃ良い感じです、クセになります。
スパイスを使うお菓子でパッと思いつくのはシュトーレンですよね。シュトーレンにはキャトルエピスと言う4種類のスパイスをミックスしたものを使います(当店では4種類ではなく5種類のスパイスを使っているのでサンクエピス)。このキャロットケーキにもシナモン・クローヴなど4種類のスパイスを使っていますが、シュトーレンに使っているスパイスとは種類・配合が違います。シュトーレン用のスパイスは僕が配合、キャロットケーキ用のスパイスはマダムが配合していますからね。

具材はカリフォルニアレーズンとくるみが結構しっかり入っています。「多い方がええんちゃうの?」ってた~くさん入れてみたら、ただでさえホロホロな生地なのに余計にホロホロボロボロになっちゃって、食べにくいったらありゃしない。ニンジン感もかき消されちゃうし。なんでもほどよくです。それでもかなり贅沢に入っています。

これらの材料を混ぜてオーヴンで焼くこと約50分。焼き上がりはスパイスの芳しい香りが厨房中に漂います。熱いままでも美味しそう。粗熱が取れたら冷蔵庫でしっかり冷やします。

そしてご注文の都度、クリームチーズと国産砂糖を泡だて器で混ぜてフロスティング(アイシング)を作ります。これをカットしたキャロットケーキにトッピングしたら完成です。僕も知らなかったんですが、アイシングというと粉糖と水を混ぜたもののように思いますが、そうでなくてもアイシングというそうです。
さて、このクリームチーズ、ここにもこだわりがあります。当店ではもちろんナチュラルチーズのクリームチーズを使っています。チーズについて書きだすとそれだけでブログ何十本かになっちゃいます(なぜなら僕はチーズプロフェッショナルの資格も持っているのでチーズにもうるさいんです)ので端折りますが、語弊を恐れずに書くと、とにかくちゃんとしたクリームチーズを使っています、なので美味しい。


酸味のあるフロスティングを少し乗せながら食べるキャロットケーキ、抜群の美味しさです。紅茶がどんどん進みます。ニンジン感もありつつ、でもしっかりスイーツ。スパイスもしっかり効いているのに、バランスが良く程良い強さ。甘いんやけど自然な甘さ。絶妙です。まだあまりたくさんのお客様にお召し上がりいただいたわけではないのですが、すでに「評判になりそうな味」「名物になるんじゃないの?」といったお声もいただいています。
ぜひお楽しみ下さい。

開発は続く・・・

マダムによると、今回ご紹介したキャロットケーキはPortafortuna♪の基本のキャロットケーキになるそうです。先ほども書きましたが無数にバリエーション・アレンジがきくのがキャロットケーキですから、マダムの戦略によると、今後は季節にあわせたキャロットケーキを展開していくそうです。ご期待下さい。