こんにちは、Portafortuna♪光琉です。
今日はカラッと晴れて良い日でしたね、もうちょっと涼しかったらなお一層嬉しいんやけどな~。とは言え朝晩はだいぶ涼しくなってきましたね。
さて今回は、新作プレミアムスイーツ“サマープディング”をご紹介します。
9月に入ってからサマーってちょっと遅いんですが、今年もまだまだ暑い日が続きそうなので良しとして下さい。
盛夏のプチアフタヌーンティーをやりつつかき氷もやって、さらにこのサマープディングとなると僕たちのキャパオーバーになってしまうのでなかなかできないんです。いくら暑い日が続く見込みとは言え、毎年9月に入るとかき氷のご注文は落ち着くので、ようやくサマープディングの提供ができるようになったってワケです。
当店のインスタグラムで5月14日に試作段階の写真を一度アップしたことがあるのですが、その時の反響も大きく、いよいよお楽しみいただけるようになりました。
プディングとは?
そもそもプディングってなんや?プリンのことか?って疑問が湧きますよね。
英国ではプリン≠プディングです。英国でプディングというと1000年の歴史を有する食べ物で、なかなか定義付けが難しいシロモノです。もともとは豚肉の血の入った腸詰(フランスのブーダンノワールに相当)を指していたそうです。現代でもブラックプディングとして残っています。時代が下るにつれ、プディングの意味するところのものはどんどん広がっていき、現代では料理を指すこともあればデザートを指すこともあります。温かいデザートの時もあれば、冷たいデザートの時もあります。さらに、レストランのメニュー表では食後のデザートという意味でプディングという言葉を使い、「前菜、スープ、メイン、プディング」みたいに表記されるそうです。調理法も茹でる・蒸す・オーヴンで焼く、煮る、冷やし固める、その他なんでもござれ。
ブラックプディング以外で有名なプディングと言えば、なんと言ってもクリスマスプディング。ミンスパイ同様英国のクリスマスに欠かせないデザートで、豪華なクリスマスディナーの最後を飾るデザートです。他にも英国名物ローストビーフの付け合わせの定番ヨークシャープディングやステーキアンドキドニープディング、ライスプディング、ブレッドアンドバタープディングなどがあります。これからご紹介するサマープディングも含め、これらのプディングには共通点が無いです。僕に言わせればなんで〇〇プディングって付けとんの?状態です。だってアイスクリームやシャーベットもプディングの一種なんですよ、わけがわからん。
そして日本のプリン、英国ではプリン≠プディングと書きましたが、定義上はプリンもプディングの一種なんです(コールドプディングの一種)。でも、英国では日本のプリンのことをクレームカラメル(フランス語)と言うんだそうです。つまり英国では、日本のプリンは定義上はプディングに該当する、なんやけどプディングとは呼ばずにクレームカラメルと呼ぶということです。ところが、またややこしいんですが、アメリカではプリン=プディングで通じるんですって。
サマープディング
さてここからが本題です。
サマープディング、イギリスの夏の定番デザートで、冷たいプディング(コールドプディング)の代表です。
夏の果物、特に赤系の果物を使って作るからサマープディングです。いちごやラズベリーなど数種類のベリーを使います。いちごは本来は夏の果物です。日本で冬から春に売られているのはハウス栽培だからです。
そしてこのスイーツの面白いところは、生地に相当する部分に食パンを使うことです。スポンジ生地とかペイストリー生地ではなく必ず食パンです。だからベリーの酸味と相まって夏にふさわしい軽い仕上がりになります。
Portafortuna♪のサマープディングでは、モーツアルトいちご、ラズベリー、ブルーベリーの3種類のベリーを使います。3種ベリーとレモン果汁、砂糖を煮込んでシロップを作ります。このシロップをカットした食パンにたっぷり浸み込ませたら、サラダボール皿の内側に貼り付けるように並べます。そして真ん中に煮込んだベリーを詰めたら冷蔵庫でしっかり冷やします。
提供用の皿に盛り付け、程よい酸味のヨーグルトクリームをたっぷり垂らしかけ、さらには自家製バニラアイスクリームを添えたらサマープディングの完成です。ちなみに、写真ではわかりにくいですが、まあまあの大きさです。
食パンは、いちごのオープンサンドでもお世話になっているパン屋さんのこだわりのパンを使っています。この食パンに浸み込ませるシロップの量がなかなか難しく、多すぎるとパンがちぎれるし、少ないと味が薄いし、いい塩梅にするのにマダムが手こずっていました。
ヨーグルトクリームもマダムがこだわったところです。一般的には泡立てた生クリームなんですが、日本の蒸し暑い夏向けに、より爽やかに仕上げたいということでマダムが試行錯誤しました。添えるのが濃厚なバニラアイスクリームなので、相性とバランスを考えるとここは乳酸の酸味が良いな~と。サワークリームやクリームチーズの線もあったんですが、いろいろ試した結果ヨーグルトが一番美味しくできました。ヨーグルトも各社風味が全然違うのでこだわり甲斐があったみたいです。最終的には大内山ヨーグルトと生クリーム、砂糖で作るクリームに行きつきました。
自家製バニラアイスクリームは僕の担当。バニラビーンズたっぷりで作ります。バニラアイスクリームを作るには、ますアングレーズソースを作るのですが、難しいんですよね~。最近コツがわかってきたので我ながらだいぶ上手に作れるようになったと思います。写真に写っているバニラアイスクリームは過去一の出来です。今ならこのアイスクリームをお召し上がりいただけます。
紅茶
クリームやアイスクリーム無しで一口、クリームが付いているところを一口、さらにアイスクリームも乗せて一口、なんて具合にぜひ味変をお楽しみ下さい。それぞれ美味しいのですが、僕のおすすめはやっぱりアイスクリームも乗せての一口です。ベリーとヨーグルトが濃厚なバニラアイスと絶妙に絡み合います。そこにミルクティーを一口、トロけます。できればマリアージュフレールのマルコポーロをミルクティーにして合わせてみてください。ため息がこぼれます。マルコポーロじゃなくてもミルクティーならどれもよく合います。ウバやアッサムが特におすすめです。
ご予約について
サマープディングは、ご注文いただいてからその都度ベリーを煮込み、シロップを食パンに浸み込ませて、型に入れ、冷蔵庫で冷やし、味をなじませて、冷たい状態で提供します。なので、ご注文いただいてもすぐには提供できません。
このブログをいつも読んでいただいている方は察しが付くとは思います。当店のことですからもちろんコスト二の次で作っています。なので予め作り置きしちゃってロス被るなんてことはできません。
パンもすぐ買えなかったりするし。
ということで、サマープディングは事前予約制での提供となります。前々営業日の17時までにお電話(059-253-4579)にてご予約下さい。9月29日までの期間限定・数量限定での提供となります。
プレミアムスイーツ サマープディング 3,150円(税込、紅茶付)
ご予約お待ちしています。