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徒然なること

もう一度塩野七生さんの著作を読もう まずは「ローマ人の物語」から

2024-11-10

こんにちは、Portafortuna♪光琉です。

やっぱり11月は良いな~、最高。
3連休最終日の月曜日に学生時代の友人が千葉県から来てくれました。前日にこっちの方で同窓会があったのでそのついでだったのですが、とは言えかなりの距離をわざわざ寄り道して寄ってくれました。考えてみたら8年ぶりの再会でした。
学生時代はよく彼の下宿先に友人たちとおしかけたものです。あの頃からすでに四半世紀が過ぎたなんて信じられない。つい2、3年前のことのように感じます。自慢話をするような性格ではなく控えめな彼ですが、順調にキャリアを積み上げているようで頼もしい。卒業したころは僕も同じようなレベルだったはずなのに今やこのありさま。25年の月日がかくも差をもたらすとは・・・月日とは残酷なものだ!2時間ぐらいでしたが楽しいひとときでした。

塩野七生さん「ローマ人の物語」を読み返す

さて、何かの機会に書いたことがあったと思いますが、僕が好きな作家は何と言っても塩野七生さんです。塩野さんの著作で新潮社から出版されているものはほぼ全て読んだはずです。他の出版社から出版されているものは読んでいないものもちらほらありますが。
塩野さんの代表作と言えばハードカバーならば15冊にもわたる大作「ローマ人の物語」だと思います。古代ローマの建国から滅亡までの1千年を網羅した作品です。僕は文庫版で読んだのですが、これがめちゃくちゃ面白くて大好きです。この本を最初に手に取ったのはまだ20代でしたからもう20年も前のことです。またいつか読み返そうと思いつつすでに長い時間が過ぎました。先日、自宅の本棚を眺めていたら塩野さんの「想いの軌跡」という作品が目に留まりました。何の気もなくまえがきを読み返していたら、塩野さんが自分の作品は2回読まないと楽しめないというようなことを言っていました。「なるほど、このタイミングでこの本が目についたということはそういうことか!」 ということで、これからしばらく塩野さんの作品を読み返してみようと思います。まずはやはり「ローマ人の物語」から。その後は「ローマ亡きあとの地中海世界」や「十字軍物語」「フリードリッヒ二世の生涯」「海の都の物語」「ギリシア人の物語」などなどたくさん書いてくれているので、いつまでかかるかわかりませんが読み返してみます。初めて読んだ時とは違った印象を受けるものなのかどうか楽しみです。

一回目の感想

さて「ローマ人の物語」、一度通しで読み終えた時に思ったことが二つあります。
一つめは、ローマの衰退もまた一日にして成らず、ということです。長い時間をかけ、多くの血と汗を流し、英知を結集させて築かれたローマは、衰退期に入っても坂を転がり落ちるように衰退していったのではなく、これもまた長い時間をかけて徐々に衰退していった。途中何人もの有能な人物が現れては盛り返し、復活相成っても衰退へ向かう大きな流れには逆らえずやがて万策尽きる時が来た。急成長した組織は衰退もまた急であることはよく耳にしますが、ゆっくりでも着実に成長したローマは衰退もまたゆっくりだった、そう思いました。

読み終えて思ったことの二つめは、これは「ローマ人の物語」に限ったことではなく、塩野さんの作品で主役となる歴史上の偉人たちの多くに共通することなのですが、彼らは窮地に立たされた時、ただ逃げたり退いたりするのではなく、その前に必ずその時にできる最善の策を打ってから後退します。そして面白いことにその手を打っておいたことが後々必ず功を奏することになります。諦めない姿勢、自暴自棄にならず冷静に状況を判断する能力、先を見通す能力、洞察力などなど、とても感心しました。僕は0ー100の人間なので窮地に立ったらすぐ手を挙げて「あ~きら~めた!」ってなるのですが、そうならないところが、さすが歴史に名を残す人達なんでしょうね~。感心ばっかりしてないで少しは見習えよって我ながら思います。

さあ、早速読み返していきます。