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紅茶について

紅茶紹介㉓マサラチャイ~秋冬限定 身体温まるスパイスミルクティー~

2023-02-20

こんにちは、Portafortuna♪光琉です。

紅茶紹介の23回目です。

マサラチャイ

寒い季節限定で提供しているマサラチャイは、スパイスを使ったインド生まれの煮出し(煮込み)ミルクティーです。日本でチャイと言えばマサラチャイを指すことが多いですが、「紅茶の美味しい淹れ方⑤~ロイヤルミルクティー編~」でも触れた通り、本国インドでは、チャイとマサラチャイは別物です。チャイは水・牛乳・茶葉・砂糖で作る煮出し(煮込み)ミルクティーのことで、各種スパイスも一緒に煮出した(煮込んだ)ものをマサラチャイと呼びます。

マサラとはミックススパイス・混合香辛料という意味のヒンドィー語です。チャイは同じくヒンディー語で茶の意味、中国語の「chá」から来ているそうです。なので、マサラチャイとは、複数の種類のスパイスを使って作る煮出し(煮込み)ミルクティーという意味です。

以前の投稿でも書きましたが、インドで一般的に飲まれているのはチャイであって、マサラチャイ派はマイナーなんだそうです。

マサラチャイの作り方

当店のマサラチャイはこんな風に作ります。至ってオーソドックスな淹れ方です。
①鍋にスパイス(ジンジャー(生スライス)、クローヴ(ホール)、カルダモン(ホール)、シナモン(ホールを必要量だけ割入れる)、黒こしょう(粒))と水を入れ、中火で沸騰させます。
②茶葉を多めに入れ、弱火にして1分煮出します(煮込みます)。
③牛乳と黒糖を入れ、再び中火にして、時折スプーンなのでかき混ぜて砂糖を溶かしながら沸騰直前まで温めます。
④あらかじめ温めておいたカップに、茶こしで漉しながら注いで完成。

茶葉を投入する前に、まず各種スパイスと水だけを火にかけることでスパイスの風味を引き出すことが一つ目のポイントです。
そして②の工程で茶葉からしっかりお茶の成分を引き出した後に③で牛乳(と黒糖)を投入するのが二つ目のポイントです。
牛乳を茶葉を投入する前、あるいは茶葉と一緒に入れてしまうと、牛乳のカゼインたんぱく質の作用により紅茶の成分を十分に引き出すことができなくなります。
ロイヤルミルクティーの美味しい淹れ方をご紹介した投稿の中で、茶葉を牛乳と水(湯)の中に直接投入するのではなく、その前に少量の湯で茶葉を蒸らしておく工程(一次蒸らし)をご紹介しましたが、同じ原理です。
三つ目のポイントは、砂糖で甘みを付けることです。
砂糖を入れた方がコクが出て美味しいマサラチャイができあがります。当店では色々試した結果、より一層コクを出すため黒糖を使っていますがそれはお好みで。

茶葉はミルクティー向きの茶葉がおすすめです。せっかくインドの茶文化ですからインドのミルクティー向き茶葉の代表ということでアッサムが良いのではないでしょうか。
水と牛乳の比率は1:1ぐらいでお好みで調整してください、ミルクが多いほど茶葉も多めにして下さい。

※冒頭の写真のスパイス類ですが、あの全量を使っているわけはありません。ただし、左上の茶葉とその下の黒糖は一人分であれだけ使っています。