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紅茶について

紅茶と健康①~紅茶に含まれる各種成分について小難しい話を~

2023-10-24

こんにちは、Portafortuna♪光琉です。

ティールームをやっていると、試飲や向学のため一度にたくさんの紅茶を飲む機会が多いです。たくさん紅茶を飲むと胃がムカムカしてきたり、心臓がバクバクしてきたり、冷や汗をかいたりします。これカフェインの取り過ぎによる影響ですよね。ただ僕の場合、カフェインによる利尿作用と覚醒作用はあまり影響がないのか、たくさん紅茶を飲んだ後もトイレが近くなるとか眠れなくなるということはそんなになく、先日のスコーンと紅茶の大マリアージュ会の時なんかは、やってる最中から眠たくなって、後でウトウトしていました。
そのカフェイン、とにかく体に悪いものみたいに言われがちですが、授乳中でもない限り気にする必要もないし、体の大きさによりますが、一日に6~9杯ぐらい紅茶を飲んだところで体に悪いものでもありません。それにカフェインにだって体に良い面もあるんです。
ということで、今回からカフェインなど紅茶に含まれるいろんな成分が私たちにもたらしてくれる効能について、2回に分けてご紹介します。
今回は一回目です。効能について書くといいながら実際には今回は紅茶の成分についてです。ある程度成分について知っていた方が効能についてわかりやすくなると思うんです。効能については次回の投稿をお楽しみに。

紅茶の効能を得るための大前提

さて、紅茶にはいろんな成分が含まれています。カテキン・カフェイン・テアニン・ビタミン・フッ素などです。これら紅茶に含まれる成分の働きにより私たちは紅茶を飲むことでいろんな効能を得ることができるわけですね。でもその効能を得るための大前提があります。それは紅茶をきちんと抽出した上で、ホットのストレートで飲むということです。きちんと抽出することで成分を紅茶液に出し切ってそれを飲む、これはわかりやすいですね、そうりゃまあそうだろうなと思います。きちんと抽出すると言っても別に特別なことではなく、以前トピックス(ブログ)「紅茶の美味しい淹れ方」で5回にわけてご紹介した淹れ方で普通に淹れてもらえれば良いだけです。そしてちゃんと紅茶を抽出したらホットで飲む、それもストレートで。アイスティーにすると効果が減ってしまうんだそうです。こりゃ、夏場は少しハードルが上がります。そしてミルクティーについても、牛乳のたんぱく質の作用によりこれまた効果が減ってしまうそうです。

で、ここからが本題。まず紅茶に含まれる成分のうち三大成分と呼ばれるカテキン・カフェイン・テアニンについて順に見ていきます。

カテキン

まずカテキン。茶タンニンとも呼ばれます。
紅茶の勉強をしているとカテキンやらタンニンやらポリフェノール、カテキン重合物、果てはガレート型に遊離型・・・とちんぷんかんぷんな言葉がいっぱい出てきます。もうお手上げ。こっちは高校一年の化学の初っ端の授業、モル計算で躓いて理系の道は諦めたんやから無理!とは言え、このトピックス(ブログ)を書くにあたって頭の中???になりながら頑張って調べました。
地球上のほぼすべての植物にはポリフェノールという成分が含まれているんだそうです。ポリフェノールは苦味や渋味そして色素のもとになります。色とりどりの花の色もみんなポリフェノールの作用なんだそうです。そしてポリフェノールにはたくさんの種類があって、現時点で8000種類以上!見つかっているんですって。その中でも特に有名なものがカテキン(多く含まれる植物:お茶)、イソフラボン(同:大豆)、アントシアニン(同:ブルーベリー、紫いも、ぶどう)、ルチン(同:いちじく)です。さきほどタンニンという言葉が出てきましたが、化学の分野では最近タンニンという言葉は使われなくなってきているそうです。近頃は重要視されない言葉・カテゴリーなんだとか。でも紅茶・お茶の世界では今でもタンニンと言う言葉は広く使われていて、カテキン=タンニンと考えてほぼ差し支えないそうです。紅茶に含まれるタンニンの大部分がカテキンだからです。ちなみに、ワインの世界では渋味を表現するのに“タンニン”は重要極まりない言葉です。
カテキンは紅茶の中でカテキンとしてそのまま存在するものと、酸化して4種類のカテキン重合物に変化して存在するものとがあります。この4種類のカテキン重合物が紅茶液のカップ水色(すいしょく)に関係しているんです。緑っぽいのから黄色っぽい、赤っぽいなど紅茶液にもいろいろなカップ水色がありますがあの色合いに関係しているのが4種類のカテキン重合物なんです。そしてカテキンは渋味のもとでもあります。紅茶の渋味の正体はカテキンなのです。カップ水色の色の正体もカテキンなのです。

カフェイン

次にカフェインです。カフェインは苦味のもとになる成分です。二大嗜好飲料と言えば紅茶とコーヒーですね。紅茶の乾燥茶葉とコーヒー豆を同量用意したとします。この時、紅茶の乾燥茶葉に含まれるカフェインの量は、コーヒー豆に含まれるカフェインの量の約2倍あります。茶葉に含まれるカフェインは結構な量ですね。でも、カップ1杯分の紅茶・コーヒーを淹れるのに必要な茶葉の量・豆の量は違います。紅茶は3gぐらい、コーヒーは12gぐらい。こうなると、カップ1杯分の液体に含まれるカフェインの量は、紅茶はコーヒーの半分程度になります。紅茶の方がコーヒーよりカフェイン摂取量が少なくなるんです。

テアニン

たんぱく質の中のアミノ酸の中のひとつ。ややこしい。たんぱく質の中にアミノ酸という種類があって、さらにそのアミノ酸の中のひとつがテアニンです。アミノ酸の一種ということだけあって紅茶の旨味のもとになる成分で、甘み・香りのもとにもなります。

その他

三大成分以外の成分についてです。ビタミンは例えばB群のリボフラビンなどが紅茶に含まれていますが、Cは製造過程の発酵途中でなくなってしまったり、Eは湯に溶けださないので茶葉自体を食べない限り摂取できなかったりします。フッ素は微量含まれています。カロテンも含まれていますが湯には溶けださないのでビタミンE同様に茶葉を食べない限り摂取できません。

小難しい話、以上、終わり。お疲れ様でした。普段使わん難しい言葉ばっかりで僕も疲れました。
これを知ったから紅茶がより美味しくなるわけでもないしな~。

次回はちゃんと紅茶の効能について書きます。